車の買い方

新車

各ディーラーで購入可能な新品の車です。
自分の好きな色、好きなオプションを決めて満足度の高い車が購入できます。なお、ディーラーで買うオプションはメーカーの工場で取り付けるメーカーオプションと、ディーラーで取り付けるディーラーオプションがあり、メーカーオプションは新車購入時しか取り付けできません。

例としてバックカメラとそれに連動したカーナビなどがあげられます。購入後にむりやり類似品を取り付ける事も出来ますが、互換性がなく一部の機能が使えないなど不具合もあります。

それに対し、ディーラーオプションはディーラーの整備士や営業マンが取り付けるので、購入後でも取り付け可能です。(購入後だと、車の清掃など費用がかかる場合があります)
オプションはメーカーオプションかディーラーオプションかよく確認して選択しましょう。

新車は生産していれば基本的にはいつ注文しても手に入りますが、
人気のある新車は発売前から予約を受付し、発売後も数年待ちのものもあります。
最近はコロナ、半導体不足といった理由から生産が間に合わず、多くの車で納車待ちが発生しています。
(同じ車でも色によって納車時期が違うという事もあるそうです)
既に販売中の車であっても、いつまでに車が欲しいという希望があるなら、早めにディーラーに行き納車時期を確認しましょう。

新車が欲しい場合、頻繁にディーラーに行き発売日や予約開始日を確認するのが良いでしょう。(ディーラーの営業マンでもメーカーから情報をもらうのは数日前という事もあり、本当に知らない事もありますので、しつこく質問するのはNGです。)
まれに限定生産、限定カラーの車が販売される事もあるので、車の雑誌、インターネットで情報を集めるのが良いでしょう。

車は数年に一度、見た目から性能、全てを作り直して改良するフルモデルチェンジと、一部だけ改良するマイナーチェンジが発生します。
以前はフルモデルチェンジは4年に一度、マイナーチェンジは2年に一度が一般的だったんですが、今は4年以上フルモデルチェンジしない車もありますし、毎年改良をする車もあります。

値引きに関しては新たに販売されて間もない車、モデルチェンジ直後の車、限定車、生産待ちがある車は値引きはまずありません。
逆に発売されてから数年経ったモデルチェンジ前の車や在庫を抱えている車なら大幅値引きが期待できます。
(マイナーチェンジでは性能に変更はなく、見た目のみ変わる事もありますので、見た目にこだわりがなければモデルチェンジ前が狙い目です)

新車を購入する場合、値段も重要ですが、買うお店や担当営業マンも非常に重要です。
例えば、「値引きしてくれるからといって家から遠いA店で車を買って、家の近くのB店でメンテナンスしてもらう」のは同じディーラーなら可能ではありますが、B店の人からしたら気持ち的には良い顔はしません。
また、担当営業マンは車の商談後もメンテナンスや買い替えなど長期に渡り色々な相談、フォローをしてくれる相手なので、値引きに関わらず真面目で信用できる人を選びましょう。

営業マンは高い車を売っても、安い車を売っても利益はあまり変わらないので、「高い車買ったんだから他の人よりサービスしろ」とか言うのは当然NGです。むしろ車の値段に関わらず、家族分購入するとか、自動車保険の契約をすると営業マンの利益になる(保険会社から営業マンに報酬が支払われる)ので値引きも頑張ってくれるはずです。

なお、新車といっても、走行距離はゼロではなく、数キロ〜数十キロ(輸入車は更に増えます)を示していますが、これは出荷時のテスト、ディーラーによる自走等によるものなので気にしなくて大丈夫です。

中古車

中古品の車です。
各ディーラーで中古車販売店もありますし、テレビCMで有名な大型店、個人商店のような小規模な中古車屋など、様々な会社で取り扱っています。
扱っている車も新しい車から生産中止している古い車、旧車と呼ばれる数十年前の人気のある車など色々ありますし、
同じ車でも、オプションがついたりグレードも違うし、改造されている車もあるため、車1台1台で装備が異なります。
前オーナーの扱いが悪く状態が悪い車もあれば、日々のメンテナンスを欠かさず良い状態を保った中古車もあります。

中古車は新車と同じ現行モデル(形)は値段が高く、モデルチェンジの度に安くなる傾向があります。
新車がモデルチェンジすると、中古車の値段も安くなると覚えておきましょう。
他に年式が古い、走行距離が長い、事故車、不人気の車は安くなります。
また、新車の納車待ちが長くなると中古車を購入する人が増えたり、円安になると海外に輸出して販売する業者が増える為、中古車の値段は上がるので注意が必要です。

新車の営業マンは新車を売ってから長いお付き合いをするセールスをしますが、中古車の営業マンは売ってなんぼの世界の為、売ったあとのアフターサービスは期待できません。
これはディーラーの中古車販売店であっても同じ事が言えます。
(比較的トヨタの営業は中古車であってもしっかりしていますし、個人商店であってもしっかりアフターサービスをしてくれるお店もあります)
会社によっては相場以上の高値の車、故障車やボロボロの中古車まで言葉巧みに売りつける悪徳営業マンだっていますし、
買ったあとに点検と言って必要のない部品まで交換して工賃をとる悪徳業者もいます。
大規模な中古車専門店といってもB○Gモーターのような会社もありますから、ここなら絶対安心という事はありません。
強いて言えば、少し値段設定が高いですがディーラー系中古車販売店なら担当者や車が悪ければ、別店舗でアフターサービスを受ける事もできるのでちょっと安心です。

最近はカーセンサーやグーネットなど大手の中古車検索サイトで探す人が多いと思いますが、お買い得な車は掲載されて数日以内に売り切れます。
また、安いと思っても自動車本体は安いのに乗り出し価格(車検や整備費用を含む、車屋さんから実際に乗って出れる価格。総額とも言われます)が高い場合もあります。

お店によっては相場より自動車本体や乗り出し価格を安く見せかけて、実際に見積もりしてもらうとよくわからない手数料がついていたり、高額なオプションをつけられて値段を上げる業者もいます。
よくあるオプションとしては汚れが着きにくく、落ちやすいボディコーティングやカーナビ、ETCあたりをオススメされるかと思いますが、中古車なら今つけなくても後からどうにでもなります。
コーティングしなくても一時的なら自分でワックスしたり、ガソリンスタンドの洗車機で撥水加工をする事もできますし、オートバックスやタイヤ屋でもカーナビ、ETCをつける事もできます。
カーナビの地図が古くてもディーラーのお店に行けば有料で地図を更新する事もできます(結構高くて2〜3万円します)
中古車販売店でウチなら安く付けますよと言われても値段だけ聞いて一旦持ち帰りましょう。
良いお店なら購入時でも、購入後でも料金は変わらないはずです。
「点検と一緒だから安くします」というお店であれば怪しい店と思ってください。
大手の中古車検索サイトの口コミを見ると異常に高評価が多いですが、信用してはいけません。
多分、関係者か評価を有料で買っていると思われます。
GoogleMapでお目当てのお店の口コミを確認しましょう。

中古車検索サイトを見るとわかりますが、中古車は日本全国から取り寄せで買うこともできます。
珍しい車でも、家から離れていても、どこでも車を買うこともできます。
しかし、その場合、実物を見ずに契約し、さらに車の輸送費が価格に上乗せされます。
車の輸送費は値段が分かるので納得して買うなら良いですが、実物を見ないでの購入する。これが非常に良くないです。
軽微な擦り傷、ヘコミは事故車扱いにはならず、検索サイトの写真でもわざと隠す場合もあります。
また、車の下回り(マフラーなど車の下の部品)が錆びてボロボロになっている可能性もあります。
北国の雪が降る地域では道路に雪解け用の塩(塩化ナトリウム)を撒くことがあります。
そのため、北国で販売される寒冷地仕様の車は下回りが錆びていないかチェックする事が必要です。
買ったあとに色々故障して結果として高い買い物になる可能性もあります。

※注意 エンジンとモーターで動くハイブリッド車はエンジン車より高い値段で売っていますが、年式、走行距離によっては車を走らせる駆動用のバッテリーの交換が必要となってくる場合があります。
車種によってバッテリーの寿命や値段は違いますが、交換すると数十万円かかるため、欲しい車のバッテリーの寿命と車の年式や走行距離を確認してから買うようにしましょう。
ちなみにライト等の電装用バッテリーについてもハイブリッド車はエンジン車と比べて若干値段が高くなりますので、その点も考慮するようにしましょう。

ここまで書くと初心者には中古車は難しいと思うかもしれません。
しかし、古くて安いけど、ちゃんと手入れをされた良い車を買える可能性もあります。
例え購入後に故障する運が悪い事が起きたとしても、ちゃんとしたお店なら良心的な値段で対応してくれるはずです。
予め良さそうなお店をチェックしておいて、いい車が入荷したら即商談するようにしましょう。
また、自分ひとりで悩まず車好きな親族、知人と相談するのが良いと思います。

新古車

中古車検索サイトを見ていると、年式が今年、または去年と新しく、走行距離が数十キロという車が新車ではなく中古車として出てくる事があります。
これは新古車(登録済未使用車)と呼ばれるもので、ディーラーがノルマ達成の為、自社で買い取り(新車として登録)、中古車販売店に卸したものになります。
そのため、色やオプションは選べませんが新車より少し安く、誰も乗っていない未使用車を購入する事ができます。
自分の好みどおりの車が見つかれば購入の選択肢としても良いかと思いますが、購入店がディーラーではないので保証、アフターサービスがしっかりしているか確認しましょう。
また、ディーラーが買い取って新規登録をしている為、車検までの期間が短い可能性があるので注意が必要です。

車の税金について

車は買うときに新車、中古車関係なく消費税、環境性能割(取得税)が掛かり、
毎年、自動車税、車検のタイミングで重量税が掛かります。

消費税は改めて説明は必要ないと思いますがオプションも含め10%の税金が掛かります。

環境性能割(取得税)は一定の燃費基準を超えていれば非課税となりますが、燃費が悪い車、今の基準を下回る中古車などは1~3%の税金が掛かります。

自動車税はエンジンの排気量が大きければ大きいほど高額な税金となります。
(例えば軽自動車が毎年10800円なのに対し、3000ccを超える車は毎年57000円~58000円となります)
また、自動車税は新規登録時から11年以上経ったディーゼル車(軽油で動く車)、13年以上経ったガソリン車とLPガス車は自動車税が15%~20%高くなります。

重量税は名前の通り、重ければ重いほど税金が高くなります。
また、新規登録時から13年以上、18年以上経過すると税金が高くなります。

ここまで読んで頂ければ分かって頂けたかも知れませんが、
新車で車を買うと、買うとき高いけど、燃費は良いし税金などの維持費は安い。
中古で車を買うと、買うときは安いけど、燃費は悪いし税金などの維持費は高い。
お金がないのに無理をして中古の排気量が大きく重い高級車を購入すると毎年の税金がすごく高いので、自分の収入に合った車の購入を検討しましょう。